通称 |
〔通称〕
・聖徳太子(しょうとくたいし)
|
本名 |
〔本名〕
・厩戸皇子(うまやどのみこ、うまやどのおうじ)
|
別名 |
〔別名〕
・「聖徳太子」は、後世の諡号
|
称号 |
〔称号〕
・上宮王
・豊聡耳
・上宮之厩戸豊聡耳命
・法主王
・豊聡耳聖徳豊聡耳法大王
・上宮太子聖徳皇
・厩戸豊聰耳聖徳法王
・上宮厩戸
・厩戸皇太子
〔全名〕
・厩戸皇子(厩戸王?)
〔敬称〕
・皇子
・太子
|
時代 |
〔時代〕
・飛鳥時代。
|
生誕 |
〔生誕〕敏達天皇3年1月1日(574年2月7日)
〔生誕地〕
|
死没 |
〔死没〕推古天皇30年2月22日(622年4月8日)(享年49)
〔没地〕斑鳩宮
〔墓所〕
・磯長墓(しながのはか)(大阪府南河内郡太子町)
・遺跡名を「叡福寺北古墳」と称し円墳である。
・明治時代に内部調査した際の記録を基にした横穴式石室の復元模型が大阪府立近つ飛鳥博物館に存在する。
|
国籍 |
日本国 |
言語 |
日本語 |
居住地 |
|
学歴 |
|
職業 |
〔職業〕
・飛鳥時代の皇族・政治家。
〔役職〕
・皇太子
|
分野 |
〔ジャンル〕
・日本の政治
|
所属 |
〔所属〕
・天皇家
・用明天皇第二皇子
|
業績 |
〔業績〕
・推古天皇のもと、蘇我馬子と協調して政治を行い、国際的緊張のなかで遣隋使を派遣した。
・先進の中国文化・制度を学び冠位十二階や十七条憲法を定めるなど天皇を中心とした中央集権国家体制の確立を図った。
・仏教を取り入れ、神道とともに厚く信仰し興隆につとめた。
・推古天皇9年(601年)、斑鳩宮を造営した。
・推古天皇11年(603年)12月5日、いわゆる冠位十二階を定めた。氏姓制ではなく才能を基準に人材を登用し、天皇の中央集権を強める目的であった。
・推古天皇12年(604年)4月3日、「夏四月 丙寅朔戊辰 皇太子親肇作憲法十七條」いわゆる十七条憲法を制定した。
|
作品 |
〔作品〕
『三経義疏』(下記3つの総称であり、それぞれ『法華経』・『勝鬘経』・『維摩経』の三経の注釈書である。)
『法華義疏』
『勝鬘経義疏』
『維摩経義疏』
『四天王寺縁起』
『十七条憲法』
『天皇記』
『国記』
『臣連伴造国造百八十部并公民等本記』
『先代旧事本紀』
『未来記』(鎌倉時代に頻出する偽書群)
|
受賞歴 |
|
名言 |
〔聖徳太子の名言〕
・和を以て貴しとなす(わをもってとうとしとなす)。
・これがよい、これが悪いと、だれが定めることができるだろう。お互いに誰も賢くもあり愚かでもある。それは耳輪には端がないようなものだ。こういうわけで、相手がいきどおっていたら、むしろ自分に間違いがあるのではないかと恐れなさい。自分ではこれだと思っても、みんなの意見に従って行動しなさい。
・悪をこらしめて善をすすめるのは、古くからの良いしきたりである。そこで人の善行は隠すことなく広め、悪行を見たら必ず正しなさい。へつらいあざむく者は、国家を覆す効果ある武器であり、人民を滅ぼす鋭い剣である。また媚びへつらう者は、上役の者に好んで下の者の過失を言いつけ、下役の者と会うと上の者の過失を誹謗するものだ。これらの人たちは君主に忠義心がなく、人民に対する仁徳も持っていない。これは国家の大きな乱れのもととなる。
・一人の人間を救うことに大きな意味はないかもしれない。目の前に倒れている人間を、放っておくような男に日本は救えない! 政治から志を奪ったら一体何が残るのか!
・功績・過失をよく見て、それに見合う賞罰を必ず行いなさい。近頃の褒賞は必ずしも功績によらず、懲罰は罪によらない。指導的な立場で政務にあたっている官吏たちは、賞罰を適正かつ明確におこなうべきである。
・三宝(仏と法典と僧)を敬いなさい。三宝は、人生において最後の最後に頼れるものであり、世界の真理です。世の中、悪い人は多くはありません。なぜなら良い教えに従えば、みな善人になるからです。しかし、三宝を敬うことがなければ、誰が悪から救ってくださるでしょうか。
・私心を試みず、公にひたすらに向き合う事こそ、臣下の王道である。私心は恨み妬みを生み、国に不和を招き、不正を行うものが出てきます。
・嫉妬の気持ちを持ってはならない。自分がまず相手を嫉妬すれば、相手もまた自分を嫉妬する。嫉妬の憂いは果てしない。だから、自分より英知が優れている人がいると喜ばず、才能が勝っていると思えば嫉妬する。それでは500年たっても賢者に会うことはできず、1000年の間に1人の聖人の出現を期待することすら困難である。聖人・賢者と言われる優れた人材がなくては国を治めることはできない。
・心の中の憤りをなくし、憤りを表情にださぬようにし、他の人が自分と異なったことをしても怒ってはならない。人それぞれに考えがあり、それぞれに自分がこれだと思うことがある。相手がこれこそといっても自分はよくないと思うし、自分がこれこそと思っても相手はよくないとする。自分はかならず聖人で、相手がかならず愚かだというわけではない。皆ともに凡人なのだ。
・真心は人の道の根本である。何事にも真心がなければいけない。物事の善し悪しや成否は、すべて真心のあるなしにかかっている。真心があるならば、何事も達成できるだろう。群臣に真心がないなら、どんなこともみな失敗するだろう。
・人にはそれぞれの任務がある。それにあたっては職務内容を忠実に履行し、権限を濫用してはならない。賢明な人物が任にあるときは褒める声がおこる。邪な者がその任につけば、災いや戦乱が充満する。
・人には得手不得手があります。すべてができる人はいません。そのため、賢者には適切な官職を与えなさい。そうすれば、国がうまく治まるでしょう。
・世の中には、生まれながらにすべてを知りつくしている人はまれで、よくよく心がけて聖人になっていくものだ。事柄の大小にかかわらず、適任の人を得られればかならず治まる。時代の動きの緩急に関係なく、賢者が出れば豊かにのびやかな世の中になる。これによって国家は長く命脈をたもち、あやうくならない。だから、いにしえの聖王は官職に適した人を求めるが、人のために官職を設けたりはしなかった。
・政府高官や一般官吏たちは、礼の精神を根本にもちなさい。人民を治める基本は、必ず礼にある。上が礼法にかなっていないときは下の秩序は乱れ、下の者が礼法にかなわなければ、必ず罪を犯す者が出る。群臣たちに礼法が保たれているときは社会の秩序も乱れず、庶民たちに礼があれば国全体として自然に治まるものだ。
・早くから出仕し、夕方遅くなってから退出しなさい。公務はうかうかできないものだ。一日中かけてもすべて終えてしまうことが難しい。したがって、遅く出仕したのでは緊急の用に間に合わないし、早く退出したのでは必ず仕事を残してしまう。
・天皇の命令にはしっかりと従いなさい。天皇が天なら、臣下は地です。天が地を覆い、地が天を乗せている。そうして初めて四季が巡り、万物に調和がもたされているのです。地が天を覆うようなことをすれば、秩序は乱れ、国の調和も乱れてしまうでしょう。
・怒りを抑え、表に出してはならない。人が自分と違ったことをしても怒らないように。考え方は人それぞれである。自分が良いと思うことも相手にとって嫌なこともあるだろうし、その逆もある。自分が必ずしも聖人であるわけではありません。
・部下に仕事を任せる者は、任せる仕事を熟知していなければなりません。
・物事はひとりで判断してはいけない。必ずみんなで論議して判断しなさい。些細なことは、必ずしもみんなで論議しなくてもよい。ただ重大な事柄を論議するときは、判断を誤ることもあるかもしれない。そのときみんなで検討すれば、道理に適う結論が得られるだろう。
・民に使役を課すときは、タイミングを大事にしなさい。例えば、秋の収穫期に使役を課してしまうと、皆が飢えることになるでしょう。
・民の税を中間搾取してはならない。
・礼儀を大切にせよ。民を治めるためには、必ず礼儀を大切にしなければならない。上の身分の者が礼儀を乱せば、下の者の秩序は乱れ、下の者が礼儀を乱せば、罪を犯す者が現れる。礼儀を大切にすることで秩序が保たれ、国は自然に治まっていくでしょう。
・和をなによりも大切なものとし、いさかいをおこさぬことを根本としなさい。人は徒党を組みたがり、悟りきった人格者は少ない。それだから、君主や父親の言うことに従わなかったり、近隣の人たちともうまくいかない。しかし、上の者も下の者も協調・親睦の気持ちをもって論議するなら、自然とものごとの道理にかない、どんなことも成就するものだ。
・賄賂をやめ、民衆の訴えには、公明正大な判決を行いなさい。貧しき人々を苦しめるような行いは、官人として絶対にしてはならないことです。
・佞しく媚ぶる者は、上に対ひては即ち好みて下の渦を説き、下に遭ひては則ち上の失を誹謗る。
|
サイト |
|
その他 |
・聖徳太子は、隋へ派遣した小野妹子からの報告をきっかけに、宮中での箸の使用を奨励したという。
・聖徳太子の肖像画は、日本銀行券の100円札、1000円札、5000円札、一万円札に使用された。
|