| 通称 | 
    
〔通称〕 
・清少 納言(せいしょう なごん)
  
・現在では、一般に「せい しょうなごん」と発音されるが、「清」は父の性であり、「少納言」は職名に由来すると考えられるため、本来は「清 少納言」(せい しょうなごん)と発音するのが正しい。
  
・清=清原家出身 
・少納言=身内に少納言という位の者がいた
  
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    | 本名 | 
    
〔本名〕 
・実名は不明 
・諾子(なぎこ)という説があるが、実証する一級史料は現存しない。
  
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    | 別名 | 
    
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    | 称号 | 
    
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    | 時代 | 
    
〔時代〕 
・平安時代中期
  
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    | 生誕 | 
    
〔生誕〕康保3年頃(966年頃) 
〔生誕地〕東北地方
  
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    | 死没 | 
    
〔死没〕万寿2年頃(1025年頃) 
〔没地〕 
〔墓所〕不明。墓所が各地に伝承される。
  
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    | 国籍 | 
    日本国 | 
   
   
    | 言語 | 
    日本語 | 
   
   
    | 居住地 | 
    
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    | 学歴 | 
    
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    | 職業 | 
    
〔職業〕 
・平安時代中期の女流作家・歌人・随筆家
  
〔活動期間〕 
・990年代 - 1000年代
  
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    | 分野 | 
    
〔ジャンル〕 
・随筆
  
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    | 所属 | 
    
〔家系〕 
・梨壺の五人の一人である著名歌人 清原元輔の娘 
・曽祖父は『古今和歌集』の代表的歌人清原深養父
  
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    | 業績 | 
    
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    | 作品 | 
    
〔代表作〕 
 『枕草子』
  
・『枕草子』は『源氏物語』と並ぶ中古文学の双璧であり、後世の連歌・俳諧・仮名草子に多大な影響を与えた。
  
・『枕草子』は、鴨長明の『方丈記』、吉田兼好の『徒然草』と並んで日本三大随筆と称される。
  
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    | 受賞歴 | 
    
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    | 名言 | 
    
〔清少納言の名言〕
      
・草の花はなでしこ。唐のはさらなり、大和のもいとめでたし。 
(草の花は、なでしこ。唐なでしこはいうまでもない。大和のなでしこも、とてもすばらしい。)
  
・絵に描きおとりするもの なでしこ。菖蒲。桜。物語にめでたしといひたる男女の容貌(かたち)。 
(絵に描くとつまらなくなるもの。なでしこ、しょうぶ、さくら。物語の中で、素晴らしいと書いてある男女の姿、形。)
  
・つれづれなぐさむもの 碁。双六。物語。三つ四つのちごの、物をかしう言ふ。 
(所在なく退屈なのを慰めるもの、碁、双六。物語。三つ四つの幼児がものをおかしく言う。)
  
・ただ過ぎ過ぐるもの帆かけたる舟。人の齢。春、夏、秋、冬。 
(どんどん過ぎていくもの。追い風に帆を張った舟。人の年齢。春・夏・秋・冬。)
  
・にくきもの、急ぐことある折りに来て長言する客人。 
(不愉快なものは、急用のあるときにやってきて長話する客。)
  
・男こそ、なほいとありがたくあやしき心地したるものはあれ。いと清げなる人を捨てて、にくげなる人を持たるもあやしかし 
(男ほど、滅多にないほど不可解な感情を持っているものはない。とても素敵な女性を捨てて、みるからにひどい女を恋人にするなんて、わけがわからない。)
  
・星はすばる。彦星。夕づつ。よばひ星すこしをかし。尾だになからましかば、まいて。 
(星といえば、すばる。彦星。宵の明星もいい。流れ星もそれなりに美しい。でも尻尾がなければもっといいのに。)
  
・遠くて近きもの 極楽。舟の道。人の仲。
  
・心地のあしく、物のおそろしきをり、夜の明くるほど、いと心もとなし。 
(気分が悪く、なんだか不安なときは、夜が明けるまでがとても待ち遠しい。)
  
・常よりことに聞ゆるもの 正月の車の音。また、鳥の声。暁のしはぶき。物の音はさらなり。 
(常とは異なって聞こえるもの。正月の車の音、また、鳥の声、暁の咳、ものの音色はさらに言うまでもない。)
  
・人にあなづらるるもの 築地のくづれ。あまり心よしと人に知られぬる人。 
(人に軽く見られるもの。築地の崩れ。あまりにも性格が良いと人に知られてしまった人。)
  
・はづかしきもの 色好む男の心の内。 
(恥ずかしいと感じるもの、女好きな男の心の奥。)
  
・雲は 白き。紫。黒きもをかし。風ふくをりの雨雲。明け離るるほどの黒き雲の、やうやう消えて、白うなりゆくも、いとをかし。「朝に去る色」とかや、詩にも作りたなる。月のいと明かき面に、薄き雲、あはれなり。 
(雲は白い雲が良い。紫も、黒い雲も風情がある。風が吹く時の雨雲も良いもの。夜が明けきる頃の黒い雲が、少しずつ消えていってそらが白くなっていくのは、とても良いものです。「朝に去る色」とかいって、詩にもなります。月がとても明るいところに、薄い雲がかかるのも情緒があります。)
  
・冬は、いみじう寒き。夏は、世に知らず暑き。 
(冬はとても寒いのがよく、夏は途方もなく暑いのがよい。)
  
・夜をこめて 鳥のそら音ははかるとも よに逢坂の関は許さじ。 
(夜明けまえに、鶏の鳴きまねをしてだまそうとしても、この逢坂の関は決して許しませんよ。(あなたが逢いに来るのは決して許しませんよ))
  
・よろづのことよりも、情けあるこそ、男はさらなり、女もめでたくおぼゆれ 
(他のどんなことよりも、情があることが、男はもちろんのこと、女でも素晴らしいことだと思われる)
  
・世の中に なほいと心憂きものは、人ににくまれんことことあるべけれ 
(世の中で、やはりとても憂鬱なもの(嫌なもの)は、人に憎まれるということだろう。)
  
      
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    | サイト | 
    
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    | その他 | 
    
〔歌人〕 
・中古三十六歌仙・女房三十六歌仙の一人に数えられ、42首の小柄な家集『清少納言集』が伝わる。 
・『後拾遺和歌集』以下、勅撰和歌集に15首入集。
  
〔伝墓所〕 
・徳島県鳴門市里浦町里浦坂田 
 尼僧の姿で阿波里浦に漂着し、尼塚という供養塔を建てたという。
  
・香川県琴平金刀比羅神社大門 
 清塚という清少納言が夢に死亡地を示した「清少納言夢告げの碑」がある。
  
・京都市中京区新京極桜ノ町 
 誓願寺において出家、往生を遂げたという。
  
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