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〔世界の偉人〕

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スティーブンソン:発明家
(George Stephenson)



 ジョージ・スティーブンソンは、イングランドの土木技術者・機械技術者で、蒸気機関車を使った公共鉄道の実用化に成功した。「鉄道の父」と呼ばれる。蒸気機関車を最初に発明したのはスティーブンソンではなかったが、彼の蒸気機関車が最も実用性に富むものであったことて、日本ではしばしば、彼が蒸気機関車の発明者と呼ばれている。

 スティーブンソンは、イングランドのノーサンバーランド州ウィラムで、生まれる。父親はウィラム炭鉱で機関夫をしていたが、貧乏のためスティーブンソンは学校に通うことができなかった。しかし、彼は父親の助手をすることで技術を学んだ。

 彼が設定した鉄道のレール幅である軌間 1,435mmは、現在でも世界中の標準軌となっていて、「スティーブンソンゲージ」と呼ばれている。




 1798年、スティーブンソンは、17歳でニューバーンの炭鉱で機関夫となり、働きながら夜間学校に通い、基礎的な学問を学んだ。1801年には炭鉱で縦坑での巻上げギアを制御する「制動手」として働き始める。結婚したが生活の足しとするため、靴や時計の修理を行ったりした。

 1811年、キリングワースの炭鉱でポンプが故障し、スティーブンソンが修理した。この修理がうまく行き、その後、技師に昇進して、キリングワース付近の全ての炭鉱の機械を管理することとなった。やがて、蒸気機関に精通するようになる。


 当時の炭坑では、灯りとして火を焚いたためにしばしば爆発事故が起きていた。1815年、スティーブンソンは科学知識はなかったが、爆発しない安全なランプを目指し、ガラスで覆われた筒の中に、小さな穴から空気を取り入れるランプを考案した。

 同目的のランプをデービーも発明していたことで権利問題が生じたが、スティーブンソンの独自性が認められる。スティーブンソンの安全灯は、「ジョーディ灯」と呼ばれ、主に北東地域で使用され、デービーのものは他の地域で使用されるようになる。

 1802年、リチャード・トレビシックが世界初となる実動する蒸気機関車「ペナダレン号」を発明する。それを真似て複数の技術者が独自の蒸気機関を開発した。スティーブンソンもそのひとりで、蒸気機関車「ブリュヘル号」を製作する。そして、スティーブンソンの蒸気機関車が最も実用性に富むものであった。

 1814年、スティーブンソンは石炭輸送のための蒸気機関車「ブリュヘル号」を設計し、ウェストムーアの自宅裏の作業場で製作した。ブリュヘル号は、世界初となる輪縁付きの車輪を採用し、車輪と線路の摩擦によって走行する。

 同年7月25日、30トンの石炭を積んで、時速6.4kmで坂を上り、初走行に成功する。馬に代わる蒸気機関車の登場に産業界は称賛し、16台が製作されたという。しかし、当時の線路は鋳鉄製だったが、強度がなく容易に破損してしまうという問題を抱えていた。

 その後、鋳鉄製線路の強度を高める設計や蒸気機関車の改良、車輪の数を増やして過重を分散させる方法などを行い、1820年には、ヘットン炭鉱からサンダーランドまで13kmの鉄道建設を行った。上りでは蒸気機関を使い、下りでは重力を利用する方式となり、ここに世界初の畜力を全く使わない鉄道が実現した。

 スティーブンソンは、共同事業者とともに、ニューカッスルに蒸気機関の製造会社ロバート・スティーブンソン・アンド・カンパニーを創業した。息子のロバートも常務取締役として参画した。

 1825年には最初の蒸気機関車が完成し、当初「Active号」と名付けられたが、やがて「ロコモーション号」と改称された。1825年9月27日に開通した、S&DRでは、ロコモーション号は80トンの石炭を牽引し2時間で15kmを走行、最高時速は39kmに達した。

 ロコモーション号には、世界初の蒸気機関での旅客用車両も連結されていて、関係者が初走行を満喫した。この際、スティーブンソンは1,435mmの軌間を採用したが、これが現在に至るまで、全世界の標準軌となった。

 1829年には、リバプールとマンチェスターの間にロケット号を走らせた。

 スティーブンソンは、その後もイギリスだけでなくアメリカにも進出するなど、多くの成功をおさめたが、1848年8月12日、胸膜炎により死去した。


偉人のプロフィール

〔スティーブンソン〕のプロフィール。

〔スティーブンソン〕

スティーブンソンの肖像・写真 
(出典:ウイキペディア)
プロフィール
通称 スティーブンソン
本名 ジョージ・スティーブンソン(George Stephenson)
別名

鉄道の父

受賞歴
時代
生誕 1781年6月9日・グレートブリテン王国:イングランド ノーサンバーランド州 ウィラム
死没 〔没地〕

 1848年8月12日(満67歳没)・イギリス:イングランド ダービーシャー州 チェスターフィールド タプトン・ハウス 〔墓地〕

 Holy Trinity Church(チェスターフィールド)

国籍 イギリス
言語 英語
居住地 イギリス
学歴
職業 イングランドの土木技術者・機械技術者
分野 蒸気機関車の開発・実用化
所属
業績 〔主な業績〕

 ・蒸気機関車を使った公共鉄道の実用化
 ・スティーブンソンゲージ設定:彼が採用した鉄道の軌間1,435mmは現在に至るまで、世界中の標準軌となっている。

作品
名言 〔スティーブンソン(発明家)の名言〕



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