玄奘三蔵は、唐代の中国の訳経僧である。日本では、中国の伝奇小説である『西遊記』の登場人物として知られる。三蔵法師とか単に三蔵などとも呼ばれるが、三蔵とは、仏教の経蔵、律蔵、論蔵に精通した僧侶のことである。 |
玄奘三蔵は、唐代の中国の訳経僧である。日本では、中国の伝奇小説である『西遊記』の登場人物として知られる。三蔵法師とか単に三蔵などとも呼ばれるが、三蔵とは、仏教の経蔵、律蔵、論蔵に精通した僧侶のことである。 |
後の玄奘三蔵となる彼は、隋朝の仁寿2年(602年)、洛陽にほど近い現在の河南省で、後漢の陳寔を祖にもつ陳留出身の士大夫の家柄に生まれた。10歳のとき父親が他界したのを機に、兄とともに浄土寺に学び、11歳にして『維摩経』と『法華経』を誦すようになる。13歳で『涅槃経』と『摂大乗論』を学んでいる。 |
玄奘は、仏典の研究は原典に拠るべきと考え、仏跡の巡礼を志し、当時の唐王朝の国禁を犯して密出国し、河西回廊を経て、現在の新疆ウイグル自治区・トルファン地区に存在したオアシス都市国家、高昌に至っている。 |
◆〔玄奘三蔵〕のプロフィール。 |