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田沼意次

田沼意次の肖像・写真
(出典:ウイキペディア)
 田沼意次は、江戸時代中期の旗本であり後に大名となった、江戸幕府老中である。遠江相良藩の初代藩主であり相良藩田沼家初代でもある。
 田沼意次は、第10代将軍徳川家治の信任が厚く、昇進真覚ましく、明和4年には御側御用人から側用人へと出世した。明和6年には侍従にあがり老中格となる。安永元年には相良藩5万7千石の大名に取り立てられる。前後10回の加増により、僅か600石の旗本から5万7千石の大名にまで出世したのである。

 意次を中心とした幕府閣僚は、悪化する幕府財政を改善するために重商主義政策による改革に取り組む。田沼時代と呼ばれる権勢を誇るようになる。幕府財政は改善し景気もよくなるが、一方で金銭中心の社会が出現し、贈収賄が横行する時代となる。

 しかし、都市部が栄え農村部が疲弊し、印旛沼運河工事の失敗や明和の大火・浅間山の大噴火などが勃発があり、対策の失敗や治安の悪化で次第に田沼政治への批判が強まりやがて失脚した。石高も1万石にまで減じられた。


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