ジェームズ・クックは、イギリスの海軍士官、海洋探検家、海図製作者であり、太平洋に3回の航海を行った。 一介の水兵から、英国海軍の勅任艦長にまで昇りつめた海洋探検家で、通称(渾名)キャプテン・クックとして知られている。 オーストラリア東海岸への到達、ハワイ諸島の発見、自筆原稿による世界周航の航海日誌を残している。ニューファンドランド島とニュージーランドの海図を作製した。
クックは、スコットランド人の父親とマートン生まれの母親のもとで生まれ5人兄弟で育った。10代は石炭運搬船の船員として働き、1755年に英国海軍に水兵として志願し、七年戦争に加わった。 ここで頭角を現したクックは、船員としての能力を認められ1757年には士官待遇の航海長に昇進、やがて英国軍艦〔Solebay号〕の航海長として、セントローレンス川の河口域を綿密に測量し海図を作成する。 この海図が、1759年のウルフ将軍のケベック奇襲上陸作戦の成功を導き、彼の名は英国海軍本部と英国王立協会に注目される。
そして、クックは、南方大陸探索の命を受けて、英国軍艦エンデバー号を指揮し、1766年に第1回航海に出帆したのである。クックは、多くの海域を正確に測量し、いくつかの島や海岸線をヨーロッパに初めて報告する。 クックは、壊血病の予防に尽力し、第1回航海では、史上初めて壊血病による死者を出さずに世界周航を成し遂げている。解決病予防で表彰もされている。 クックは、1779年、第3回航海の途上、ハワイ島で先住民との争いによって落命した。没年満50歳であった。
◆〔キャプテン・クック〕のプロフィール。
〔渾名〕:キャプテン・クック(Captain Cook)
・
かつてニュージーランドで発行されていた10シリング(1940年 - 1955年)、5ポンド・10ポンド紙幣(1956年 - 1967年)にはクックの肖像が使用されていた。