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〔世界の偉人〕

〔は〕で始まる世界の偉人

パスカル


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〔は〕で始まる世界の偉人

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 ブレーズ・パスカルは、フランスの哲学者であり自然哲学者・思想家・数学者・キリスト教神学者です。

 彼は、早熟の天才であり、近代的物理学の先駆的業績を残した他、多くの分野に業績を残しました。

パスカルの肖像・写真 
(出典:ウイキペディア)

 早逝したために、自身の目標とした書物のために書き残した断片的なノートが死後になって、遺稿集『パンセ』として出版されています。

 遺稿集『パンセ』には、パスカルの残した「人間は考える葦である」をはじめとする多数の名文句や〔パスカルの賭け〕などの多数の有名な思弁が含まれています。

 パスカルは、その他にも〔パスカルの三角形〕や〔パスカルの原理〕〔パスカルの定理〕などの発見をしたことで有名です。

 彼は幼少時より早熟の天才ぶりを発揮し、10歳にもならぬ頃に、三角形の内角の和が二直角になることや、1からNまでの整数の和が 〔(N+1)*N/2〕となることを証明したといいます。

 パスカルの父親は自然哲学や科学が得意でその知識をパスカルに授けたとされます。当時一流の数学者や科学者が頻繁に自宅に集まっていたことから、大人たちの話を聞きながら知識を集積し思索を深めたりして、その才能を開花しました。このように、彼は学校ではなく一種の英才教育で育ちました。

 1640年、16歳で『円錐曲線試論』を発表します。

 17歳の時、当時徴税官の仕事をしていた父親の計算業務を軽減してやろうとの考えだったのか、機械式計算機の設計・試作に着手し、2年後には〔歯車式計算機:パスカリーヌ〕を完成します。しかし、これに没頭し過ぎたために肉体を傷め寿命を縮める原因になったともいわれています。

 パスカルには、次のような彼自身の名を冠した有名な数学や物理学上の定理などがあります。


〔パスカルの定理〕

 パスカル16歳で発見した円錐曲線に関する定理

〔パスカルの三角形〕

 二項展開における係数を三角形状に並べたもの

〔確率論の創始〕

 賭け・賭博についての考察より

〔サイクロイドの求積問題〕

 サイクロイドとは、円がある規則にしたがって回転するときの円上の定点が描く軌跡として得られる平面曲線。

〔パスカルの原理〕

 流体の平衡についての理論の提唱
力学、物理学における圧力の単位〔パスカル〕として名を残している。



偉人のプロフィール

プロフィール
通称 パスカル
本名 ブレーズ・パスカル(Blaise Pascal)
別名

受賞歴
時代 17世紀の哲学
生誕 1623年6月19日
死没 1662年8月19日(満39歳没)、フランス王国:パリ
国籍 フランス
言語 フランス語
出身地 フランス王国:クレルモン=フェラン
居住地 フランス王国
学歴
職業 西洋哲学
分野 実存主義
所属 ポール・ロワヤル学派:ジャンセニスム・実存主義・反基礎付け主義の先駆
業績 〔研究分野〕

  形而上学、認識論・心の哲学・人間学・倫理学・神学・宗教哲学・
  数学・幾何学・論理学・確率論・自然哲学・物理学

〔主な概念〕

  パスカルの賭け:「確率論」の創始(賭け・賭博についての考察より)
  秩序の三段階(物体・精神・愛)
  なぜ私は私なのか

〔数学・物理学上などの功績〕

  パスカルの三角形
  パスカルの原理(流体の平衡についての理論)の提唱
  パスカルの定理
  サイクロイドの求積問題
  5ソルの馬車(現在のバスに相当する公共交通機関の発明)

作品 『パンセ』 晩年のブレーズ・パスカルがある書物を構想しつつ書きつづった断片的なノート。彼の死後に編纂して刊行した遺著。「パンセ」は「思想」「思考」の意。

『円錐曲線試論』

名言 〔@@@の名言〕

「人間は考える葦である」 (『パンセ』より)

サイト
その他

かつてフランスで発行されていた500フラン紙幣に肖像が使用されていた。



偉人の名言

パスカルの遺稿『パンセ』の名言
哲学
 パスカルは、神の愛の秩序のもとでは、デカルト流の理性の哲学、理性の秩序など空しいものと指摘し、「哲学をばかにすることこそ、真に哲学することである」とする有名な記述を残している。(『パンセ』断章番号4)

考える葦
 人間は自然の中では矮小な生き物にすぎないが、思考することで宇宙を超える、と述べている。「人間は考える葦である」と。

 人間はひとくきの葦にすぎない。自然のなかで最も弱いものである。だが、それは考える葦である。

秩序の三段階
 「考える葦」では物体よりも精神の偉大さを説いたが、パスカルはそれより遥かに小さな愛の方が更に偉大であるという。

 いわゆる物体・精神・愛という秩序の三段階である。

懐疑論、確率論
 『パンセ』のなかでは、懐疑論や確率論を重要視した思索や人間考察が特徴的にみられます。「懐疑論は宗教に役立つ」としている。いろいろな設問に対して、彼の思弁を論じている。

 「この世の一つ一つのものは、部分的に真、部分的に偽である。しかし、本質的真理は全く純粋で、全く真である」という。

 「この混合は真理を破壊し、絶滅する。何ものも純粋に真ではない。したがって、何ものも純粋な真理の意味においては、真ではない」

 「人は殺人が悪いということは真であると言うだろう。それはそうである。なぜなら、われわれは悪と偽とはよく知っているからである」

 「殺さないことだろうか。いな。なぜなら、無秩序は恐るべきものとなり、悪人はすべての善人を殺してしまうだろうからである」

 「殺すことだろうか。いな。なぜなら、それは自然を破壊するからである。われわれは、真も善も部分的に、そして悪と偽と混じったものとしてしか持っていないのである」

 「真の証明が存在するということはありうる。だが、それは確実ではない」

 「懐疑論者、ストア哲学者、無神論者たちなどのすべての原理は真である。だが彼らの結論は誤っている。なぜなら、反対の原理もまた真であるからである」



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