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〔日本の偉人〕

〔ひ〕で始まる日本の偉人

日野富子

(ひの とみこ)


あ行か行さ行た行な行
は行ま行や行ら行わ行

はひふへほ

〔ひ〕で始まる日本の偉人

広瀬宰平 広瀬武夫
広中平祐 土方歳三
東山魁夷 日野富子
卑弥呼 樋口一葉
菱川師宣 平賀源内
平櫛田中 平山郁夫

 日野富子は、永享12年(1440年)山城(京都府)生まれの室町時代後期から戦国時代前期の女性であり、室町幕府8代将軍足利義政の正室である。

 富子は、室町幕府足利将軍家と姻戚関係の日野家の出身で、16歳のとき義政の正室となる。何人かの子供を産むが、長い間、男子に恵まれることがなかった。そのため、義政は寛正5年(1464年)に仏門にいた実弟の義視を還俗させ、将軍後継者とする。

日野富子の肖像・写真 
(出典:ウイキペディア)

 しかし、翌年に富子は義尚を出産、富子は溺愛する義尚の擁立を目論み、義尚の後見である山名宗全や実家である日野家が義視と対立した。

 室町幕府管領家の畠山氏、斯波氏の家督争いから、細川勝元と山名宗全の勢力争いに発展し、室町幕府8代将軍足利義政の継嗣争いも加わって、ほぼ全国に争いが拡大した。当初は軍事衝突はなかったが、やがて衝突するようになる。世にいう「応仁の乱」である。



 応仁の乱は、室町時代の応仁元年(1467年)に発生し、文明9年(1477年)まで10年あまり続く内乱であり、戦国時代の前触れとなった。

 戦乱のさなかで、富子と夫である義政との関係は冷え切っていた。一方、戦いには大きな動きが起こる。

 1473年(文明5年)、争っていた山名宗全と細川勝元が他界してしまい、義政が隠居して、元服した義尚が9代将軍に就任、兄の日野勝光が新将軍代となる。

 その後、1475年(文明7年)には、義政は小河御所を建設して一人で移り住んでしまい、1476年には兄・勝光も没してしまう。富子が実質的な権力を完全掌握する時代が来たのだった。

 やがて、戦いの方は最終盤を迎えており、1477年(文明9年)に西軍が引き上げると11月20日、幕府によって「天下静謐(てんかせいひつ)」の祝宴が開催される。十年あまりに亘る戦乱は和睦の結果、西軍が解体され収束したが、主要な戦場となった京都全域が壊滅的な被害を受けて荒廃した。

 この乱は、応仁元年に発生したことから応仁の乱と呼ばれるが、戦乱期間の大半は文明年間であったため「応仁・文明の乱」とも呼ばれる。

 富子は応仁の乱の戦いの全時期を通じて細川勝元を総大将とする東軍側にいたが、東西両軍の大名たちに高利で「戦費の貸付」をしたり、米の投機を行うなどで多額の蓄財をしたとされ、現在価値にすれば60億円も蓄えたという。

 富子は、その後も様々な陰謀をめぐらし、私財の蓄積を図るが、明応5年(1496年)、57歳で死去した。生涯を通して稼いだ遺産は7万貫(現在価値約70億円)とも言われ、自分の欲ばかりを追求したが、これ以降の室町幕府は衰退への道をまっしぐらに進むのだった。


偉人のプロフィール

プロフィール
通称 〔通称〕
・日野 富子(ひの とみこ)

本名 〔本名〕
・日野 富子(ひの とみこ)

別名
称号 〔称号〕
・従一位

時代 〔時代〕
・室町時代後期~戦国時代前期

生誕 〔生誕〕永享12年(1440年)
〔生誕地〕山城(京都府)

死没 〔死没〕明応5年5月20日(1496年6月30日)(57歳没)
〔没地〕
〔墓所〕
・京都市上京区 華開院
・岡山県赤磐市沢原 小川山常念寺自性院
〔木像〕京都市上京区 宝鏡寺

国籍 日本国
言語 日本語
居住地
学歴
職業 〔職業〕
・室町時代後期から戦国時代前期の女性で室町幕府8代将軍足利義政の正室である。

分野
所属 〔所属〕
・室町幕府
・足利家

業績 〔業績〕
・世界の歴史に名を残す悪女というものがいるが、日本にも歴史に名を残す「三大悪女(北条政子・日野富子・淀殿)」が存在する。その「日本三大悪女」の中で、最も有名なのが、室町時代に横暴を振るった「日野富子」である。

・富子は、自分の息子を将軍にするために様々な陰謀をめぐらし、それが原因のひとつとなって応仁の乱が起こることになる。応仁の乱は、11年も続き、やがて世は戦国時代を迎えるようになる。

・富子は私欲を肥やし、どんなことにもめげない欲張り女だった。様々な策略をめぐらし、生涯で7万貫(現在価値70億円)もの資産を残したが、その後の室町幕府は衰退の一途をたどるのである。

作品
受賞歴
名言 〔日野富子の名言〕



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