アルキメデスに次ぐ独創性を持ち、数学や天文学だけでなく、地理学者、哲学者、立法家としても活躍しました。
天文学の分野では、宇宙では地球が中心にあり、太陽をはじめ他のすべての天体は地球の周りを回っているという天動説を唱えました。この考えは著書としては残されていませんが、後にアリストテレスやプトレマイオスによって体系化されました。
古代エジプト人、ギリシア人、インド人は、ひとつの立方体に対して、体積が丁度2倍になる立方体を作ることを〔立方体倍積問題〕と呼んで研究しました。
この問題は、有名な三大作図問題のひとつで、数学的には2の三乗根を求める問題であり、定規とコンパスだけでは作図できない、いわゆる作図不可能問題です。
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エウドクソスは、この立方体倍積問題から無理量を扱い、後に〔取尽し法(method of exhaustion)〕と呼ばれるようになる方法を用いて、円錐の体積が、同じ半径と同じ高さを持つ円柱の体積の3分の1になることを証明しました。〔取り尽し法〕はいわゆる現代でいう積分法の基礎となる方法です。
エウドクソスは、この方法により、一般の錐体の体積や球の体積も求めたとされます。これらの成果は、ユークリッド(エウクレイデス)の著書『ストイケイア』5巻に記載されました。
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