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〔世界の偉人〕

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クロネッカー

　クロネッカーは、現在のポーランド・レグニツァ生まれのユダヤ系ドイツ人数学者である。彼は、数学の先達であるヤコビ（ヤコービ）、ディリクレ、アイゼンシュタイン、クンマー、エルミートなどの影響を受けて数学の研究を続けた。

　クロネッカーは、研究分野である群論、モジュラー方程式、代数的整数論、楕円関数、行列式の理論などの分野で大きな業績を残した。

　クロネッカーの名前は、現在でも次のような数学用語として残っている。

　〔クロネッカーのデルタ〕
　〔クロネッカー積〕
　〔クロネッカー＝ウェーバーの定理〕
　〔クロネッカーの青春の夢〕

　ベルリン大学では、同僚の数学者ワイエルシュトラスと長期にわたって反目しあう状態だったという。また、クロネッカー自身と研究分野の近かったデーデキントの論文を自分の雑誌に掲載しなかったり、カントールの集合論を批判したり、やや変わった面もあったようだ。

　後に日本の大数学者高木貞治は、〔クロネッカーの青春の夢〕を解決することで、有名な類体論を発展させた。

レオポルト・クロネッカー（Leopold Kronecker）

1823年12月7日・リーグニッツ(現在のポーランド）：レグニツァ

1891年12月29日

ドイツ

ドイツ語・ポーランド語

数学者

〔研究分野〕

群論・モジュラー方程式・代数的整数論・楕円関数・行列式の理論

〔数学的業績〕

〔クロネッカーのデルタ〕
〔クロネッカー積〕
〔クロネッカー＝ウェーバーの定理〕
〔クロネッカーの青春の夢〕

　「整数は神の作ったものだが、他は人間の作ったものである」(Die ganzen Zahlen hat der liebe Gott gemacht, alles andere ist Menschenwerk.)

　クロネッカーは、リンデマンによる円周率πの超越性の証明（1882年）に対して、次のようにと評している。彼は無限に続くような操作を好まなかったのだ。

「美しいが、しかし意味のないものだ。何故なら超越数は存在しないのだから」