アマゾン

〔世界の偉人〕

〔き〕で始まる世界の偉人

キャヴェンディッシュ

　キャヴェンディッシュは、イギリス貴族の家柄に生まれ育ち、ケンブリッジ大学で学んだ、イギリスの化学者・物理学者である。

　彼は、いわゆる人間嫌いで寡黙な性格の人物だったが、遺産による裕福な資金を活かし、化学などの研究に没頭して、当時の化学や物理学に多くの業績を残した。

　強酸に金属を反応させて発生するガス、水素を発見した。水素と酸素の反応により水が生成されることを発見し、水が化合物であることを示した。

　更に、水素と窒素の電気火花による反応で硝酸が得られることを発見した。これらの方法を用いて、空気中から酸素と窒素を除去しても微量の気体が残ることを発見した。後にアルゴンと呼ばれることになる気体の発見であった。

 

　彼の死後になって、多くの未公開の実験記録が発見されたが、その中には、後の時代に別人により発見されることになる、次のような重要な発見が含まれていた。

　・気体の蒸気圧や熱膨張に関する研究：ジョン・ドルトンやジャック・シャルルにより研究されることになるもの。

　・電気の性質に関する研究：クーロンの法則やオームの法則に相当するもの。

　これらの研究結果は、偉大なものではあったが、未公開であった故に、現実の科学界への影響は殆どなかった。

ヘンリー・キャヴェンディッシュ（Henry Cavendish）

18世紀～19世紀初頭

1731年10月10日・フランス王国：ニース

1810年2月24日（78歳）・イングランド：ロンドン

イギリス

フランス語・英語

フランス・イギリス

ケンブリッジ大学

化学者・物理学者

〔研究分野〕：化学・物理学

〔主な業績〕

　水素の発見
　キャヴェンディッシュの実験
　オームの法則
　クーロンの法則

　ハンフリー・デービーはキャヴェンディッシュの死に際し、彼をアイザック・ニュートンに比して評価している。

　19世紀に、彼の遺稿や実験結果が出版され、彼の名を冠したキャヴェンディッシュ研究所が設立されている。