アルキメデス |
アルキメデスは、古代ギリシアの数学者・物理学者・技術者・発明家・天文学者です。 彼は、古代における最も優れた科学者のひとりとして知られています。 彼が物理学にもたらした革新は流体静力学の基礎となり、現代においても〔アルキメデスの原理〕として燦然と輝いています。 |
彼は、数学者としても偉大であり、円周率の近似計算法、級数を用いての放物線の面積の求める取り尽くし法、回転体の体積の計算法、大数の記録法なども考案したり、更には「アルキメデスの螺旋」と呼ばれる代数螺旋を定義しています。 アルキメデスには多くの業績の他に、非常に多くの逸話がしられています。中でも「黄金の王冠」に関する逸話は興味深いものがあり、しかも後世の物理学に大きな影響を与えました。 ある時、神殿に奉納するための黄金の王冠に金細工職人が銀の混ぜものをして誤魔化していないか調べることを依頼されました。密度を測定すれば簡単だが、王冠をそのままで調べるにはその方法は使えない。彼は、王冠を水中に沈めると王冠の体積分の水面が上昇することからその体積を求め、王冠の重量で割り算して比重を求めました。この方法によって王冠には銀が混ぜられていることが証明されたのでした。 この方法は、「流体中の物体は、その物体が押しのけている流体の重さ(重量)と同じ大きさで上向きの浮力を受ける」という原理を示していて、現代においても〔アルキメデスの原理〕として知られています。 彼は、機械設計においても極めて優れた能力を発揮し、攻城戦において城郭都市や他の要塞を包囲、破壊するための兵器として攻城兵器(シージ・エンジン:Siege engine)を開発したり、彼の名を冠したアルキメディアン・スクリューなども発明しています。 アルキメデスは、紀元前212年、シラクサの戦いとして知られる戦争において、ローマ軍の兵士によって殺害されてしまう。 俗説では、アルキメデスは街が占拠された時、砂の上に数学図形を描き思考を巡らしていた。アルキメデスをマルケッルス将軍のもとへ連行するよう命じられていた共和政ローマ兵士が、彼を連行しようとしたところ、アルキメデスは思考中だと言ってこれを拒否しました。これに腹を立てた兵士は彼を殺害してしまったのでした。アルキメデスを有能な科学と承知していた将軍は、これを聞いて激怒したという。 |